誕生日の写真撮影で秘密の写真をみつけた

写真撮影は誕生日の家族行事。秘密の写真をみつけました

母とわたしの誕生日は、我が家で最大の家族行事です。ふたりとも同じ誕生日なのです。年末のバタバタの中での年中行事です。一人暮らしの兄も帰ってきます。家族行事というのは、家族写真の撮影です。ただの家族写真ではありません。仮装家族写真です。しかも、写真館でプロのカメラマンさんに撮ってもらいます。

今年のテーマは、『日本の妖怪』だそうで、父が決めました。テーマ決めは父の特権で、この特権は誰にも渡そうとしません。猫娘は祖母にとられて、雪女は母がとったので、わたしは砂かけ婆にしました。少しかわいらしい砂かけ婆に仕上げます。

本格的な仮装ではないのですが、それでも砂かけ婆の準備はたいへんです。今回は、テーマがテーマだけに、写真館で貸してくれる衣装だけではまかなえないので、手作り部分が多くなります。ついでに猫娘の耳も作ってあげました。わたしは、芸術家のたまごです。猫の耳を作るくらいわけありません。

当日、祖父母と兄とわたしで連れ立って写真館に向かいました。父と母は先にいっています。写真館では準備万端ととのっていて、いつもの着替え場所で着替えてすぐ撮影です。写真館の方もいっしょに盛り上げてくれるので、ちょっとしたお祭りのようです。写真館も迷惑ではないのかなと思いきや、毎年楽しみにしていますよ、といってくれます。社交辞令かもしれませんが。

自宅に帰ると誕生日会が始まりました。これもいつもどおりです。近くの叔父さん、叔母さんや従兄弟も遊びに来ました。今年は、いつも少しだけ不思議に思っていたことを母に聞いてみました。写真館に父と母が先に行っている理由です。きっと、はぐらかされるんだろうなと思って聞いたのですが、あっさり答えが返ってきました。

家族写真のアルバムの他に、父母だけの秘密の写真アルバムがあったのです。母がうれしそうに見せてくれました。秘密にしていたというよりも、見せたくて仕方なかったけれどもタイミングがなかっただけなのかもしれません。

秘密の写真アルバムには、毎年1枚づつ父母の写真が入っていました。兄やわたしが生まれる前の写真もあります。結婚する前から始めたらしく、少女のような母とちょっと軽率そうな父のおどけたような写真もありました。